簿記検定級3級の第3問
簿記検定級3級の第3問のほとんどは、試算表を作成する問題が出されます。
財務諸表を作成する問題がたまに出されますが、問題内容としては試算表を作成する問題と同じでしょう。
問題文から仕訳を下書きしてから、集計して回答するというような流れに十分に慣れましょう。
試算表を作成する問題の場合には、二重仕訳が受験生の多くが悩んでいます。
出題スタイルとしては、集約取引型と日々の取引型がありますが、集約取引型が出された場合だけ注意しましょう。
過去の出題回数の多い論点としては、残高試算表の作成、合計残高試算表の作成、合計試算表の作成、後T/Bから財務諸表、合計残高試算表、の順になっています。
T字フォームを使用して練習
ここでは、しっかりと期中の処理が行われているかどうか、T字フォームを使用した集計方法により練習してみましょう。
過去の出題では、T字フォームの作成から求められます。
そのため、お金の流れがなんとなく理解できていて、解答も一応は出せるというだけではいけません。
T字フォームへの勘定科目の埋め方が分からなければなりません。
それでは、売掛金の推移をT字フォームで記入していく問題を見てみましょう。
まずは、取引記録が書かれています。
最初の時点での売掛金残高がいくら、その後の売り上げがいくら、その他手形や現金の動きが文章と、日付で書かれているのです。
そこから、T字フォームを用いて推移を記入していき、最終的な残高を計算するのです。
まず、簿記の問題を解く上で欠かせない仕訳を行います。
売掛金や買掛金、振り込まれた普通預金へと仕訳してください。
これが済んだら、T字フォームの作成に移ります。
まずは、推移の集計を始める際の金額を「期首残高」として、金額を記入してください。
そこから、取引記録にのっとり、借り方へお金の増加を、貸し方へ減少を埋めていくのです。
例えば、仮受金が発生していた場合。
仮受金とは、不明な出自のお金になるので、T字フォームには書くことができません。
しかし、過去出題でよくあるパターンとして、「●日に仮受金が普通口座預金に発生しましたが、次の日にそれは売掛金の回収金であるという報告を受けた」という文言があります。
この場合は、仮受金と普通預金で相殺していた勘定科目から、売掛金として勘定科目に記入しなければならなくなります。
この場合は、売掛金の回収は、将来にお金が受け取れる権利を失ったことになるという考えから、貸し方へと記入されます。
その他、買掛金の支払いも資産が減っているため、貸し方になります。
それでは、借り方の方へは何を記入すればいいのでしょうか?
主には、売上がそれにあたります。
それらをT字フォームへ記入していき、最終的な残高を計算することで、期末の残高試算表に記入する金額が算出できます。
基礎的な知識を多く求める簿記の3級。
第3問は、多くの配点があるため、得点を獲得したいところですね。
そのため、集計の練習をしっかりしておきましょう。