難易度の高い日商簿記1級
簿記検定の中でも最も難易度が高いとされているのが、日商簿記検定の1級です。
日商簿記は経理職希望者を中心にビジネスマンとしての基礎知識として多くの人が毎年受験をしている資格です。
しかし就職に有利となるのは3~2級程度まででよいとされていることもあり、最も難易度の高い日商簿記1級を自ら望んで受験しようとする人はそれほど多くありません。
試験の難易度も2級までの試験内容と1級とではかなり大きな差があり、3級、2級とわりに楽に合格できた人でも、1級になると何度も受験しても合格ができないというケースもよくあります。
どうせ就職や転職には必要ないから、と諦めてしまうのは簡単ですが、せっかく簿記の勉強をするのですから、最も難易度の高い資格にチャレンジしてみたいとは思いませんか?
難しい日商簿記検定1級ですが、過去の合格者をみると独学のみでみごとにハイスコアをとることができた人もかなりの数見られます。
日商簿記検定試験のよいところ
日商簿記検定試験のよいところは、相対評価として上位○○人までというような合格方式をとっていないということです。
つまり、どの時期の試験を受けたとしても自分がそのときに求められるレベルの知識を持ってさえいれば同じ試験の受験者のレベルがどうであれ合格をすることができるということになります。これは試験勉強をする上でかなり参考になる原則です。
しかしながら過去の合格率を見ると、3級は平均40%程度、2級は平均30%程度であるのに対し、1級は平均10%程度と急激に低くなっています。
合格率10%台の他の資格というと「税理士」や「中小企業診断士」、「社会保険労務士」「行政書士」があると言えば、どのくらい難しい資格であるかわかるでしょう。
1級は出題範囲が広い
日商簿記検定1級の特徴は、とにかく出題範囲が広いということです。
過去問題として出題されている範囲全てを網羅的に勉強しようとするとかなりの時間と労力が必要となるので、2級合格者の人でさえ、1級のテキストの目次をパラパラ見ただけでうんざりしてしまうこともあるようです。
独学での合格を目指すなら、まずは継続的に広い範囲をコツコツやる精神力と、難解な問題があっても必ず解いてみせると思う粘り強さが必要です。
また、広い出題範囲の中から傾向と対策を自力で探していかないといけない部分もあるので、情報を適切に集めるためには通信講座などをうまく利用していく方法の方がよいかもしれません。
限られた時間の中で自分に適した勉強を続けられるかが大きなポイントです。