簿記検定を受験するメリット

簿記検定試験は簡単ではない

簿記検定試験は、決して易しい資格試験ではありません。
一般的に、会社業務に必要な簿記知識を持っているとみなされるのは日商簿記検定で2級以上、全経の簿記能力検定では1級以上となっています。
日商簿記検定2級の合格率は平均で25%程度、全経の簿記能力検定の合格率はその受験回によって10~50%台までと大きく幅があるものの、ならせばだいたい日商と同じ25%程度になるようです。
個人差はありますが日商簿記検定2級に合格するために必要な勉強時間はだいたい250時間以上とされています。
仮に250時間ぴったりの勉強時間をとるとすれば、1日2時間の勉強で125日(4~5ヶ月)です。そう考えれば、いかに真剣に取り組むべき資格であるかがわかるでしょう。

簿記の資格はどこで役立つのか

そのような難易度の高い簿記検定資格ですが、具体的にはどのような場面で役立つでしょうか?
まず、最も最大にその能力が活かせるのは経理職に就く人の場合です。
簿記検定を受験する人の内訳をみると、最も多いのは商業科に通う高校生や専門学校生ですが、次いで社会人として働いている人もかなり多くの割合となっています。
これは企業の経理課などに配属になった人などが、より専門的な知識をつけて業務に関わるために勉強をするというケースが多いからです。

もちろん、現在別の業務についていて、転職時に有利になるようにと受験をする人もかなり多くいます。これから転職をする場合に簿記検定を取得しておくことで、経理職に直接就くわけでなくとも営業などで取引先の財務状況を読み取ることに活かすことなどができます。
新規取引先についての知識は、どのような業界の企業に勤めるとしても必ず必要となる知識なので、とっておいて損となることは絶対にありません。
そういう意味で、履歴書に記載があることだけでかなり転職時に有効なアピールができる資格ということが言えます。

更に、簿記検定の最上級である日商簿記検定1級または全経の簿記能力検定上級にまで合格することができれば、そのあと税理士試験にもかなり役立ちます。
そのため、まずは簿記の知識を得て経理業務からスタートし、のちに税理士や公認会計士など会計業務のスペシャリストを目指すということもできます。
会社によっては資格手当として、簿記資格所有者には数千円程度の資格手当が支給されることもあります。
簿記検定は将来にわたり、かなり大きなメリットをもたらしてくれる資格であると言うことができるでしょう。

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